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石化・凍結などの所謂『固め系』の話題について、アレコレ呟きながらじわりじわりと更新されるブログです。脱不定期更新を目指してSSにも現在挑戦中。

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ICO 霧の城(1)

今回ご紹介したいのはこちらの一冊。PS2で発売されたゲームのノベライズになりますね。
石化が大きな存在感を持つゲームが、宮部みゆきさんの手によって小説化……という事で当時即決で購入したハードカバー版になります。
先月の11月に文庫版が発売されましたので、ある意味良いタイミングじゃないかなと(笑)

ICO  -霧の城-ICO -霧の城-
(2004/06/16)
宮部 みゆき

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石化描写の記述がある頁と概要に付きましては、以前に固体少女さんの掲示板にまとめを投稿させて頂きました。
その時に投稿した内容はデータベースにも収録して頂いてますので、私の拙い解説でも宜しければご参照して頂けますと幸いです。
そういう訳で、今回は石化描写を掻い摘んでアレコレと雑感を書いてみる事にしますね。
石化フェチとしても非常に見るべき所の多いこの作品、ちょっと描写に注目してみたいんですよ。

以下、幾つか本書より引用をさせて頂いております。
当然ネタバレの嵐が吹き荒れてますので、続きは追記からと致します。


●禁忌の山の城塞都市

・気付きのプロセス

『全ての人間が石化した都市』という、一度は夢見る(?)シチュが序盤から登場するのは本当に良い掴みだと思います(笑)
霧の城の女王の手で瞬時に石化して滅んだ大都市。
そこに立ち並ぶ無数の石像の群れの描写、そしてその光景を目にした者のリアクションがフェチ的には旨味が大きい所ではないでしょうか。

石化した人物を発見した時の反応というのは、シチュ的にも『掴み』の部分になる非常に重要な物。
石像発見→これは石化された人間だ!という流れは王道ですけど、それだけだと少し味気ない。
もう少し『溜め』が欲しくなる所です(笑)

石像を発見した人物が石化等に精通しているかしていないか、石化しているのが面識のある人物かどうか……
などなど、条件によって様々に反応は分岐していきます。
ここで『この人物なら、石像を見つけたらこういう風に考えるだろう』という描写がなされていると、シチュもぐっと説得力が増すと思うんですね。
「早く石像の詳細を!」という気持ちも当然出てきますけど、溜めがあってこそ楽しめるって物です(笑)

さて本編。
『人間が石化する』という現象は、この物語の世界でも極めて現実味の無い、有り得るはずの無い物と捉えられています。
その前提で、主人公イコの友人でもある少年トト。
彼が半ば興味本位でこの城塞都市に訪れ、無数の石像を見つけた時の思考がこちら。

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交差するどの道を折れても、石となった人々が待ち受けていた。トトは最初、それらを全部作り物だと思おうとした。
何かよく判らない、だけど立派な目的があって、帝都の偉い人たちが、ここに城塞都市の石像を作り上げたのだ。
(54頁)

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作り物と『思おうとした』という表現が小粋だなぁと思います。
余りに精巧過ぎる石像の正体について薄々と何か思う所は出てきてるのに、何とかして自分を納得させようとしている。
「何かよく判らないけど目的があるに違いない」という辺りも、純朴な村の少年らしい発想っぽいですよね。
結局トトは石像の群れを『戦に備えての囮』つまり超大規模なデコイだと考えたのですが、彼のそんな淡い期待はあっさりと砕かれてしまいます。
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石の人びとの顔に浮かぶ、まぎれもない恐怖の表情。襲い来る何物かを指弾する手つき。逃げられないという諦めの嘆き。
 戦の囮の石像が、最初からこんな顔をしているはずはない。
(55頁)

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恐怖、諦め、嘆き。
たまに忘れそうになるのですが、こうした表情をモチーフに作られる石像って、現実ではほとんど見る機会が無いですよね。
そんな石像が一体だけではなく、それこそ都市一つの人口分という途方もない数で林立している光景。
……嗜好を抜きにして考えてみると、現実から乖離したような異様な光景です。
『ここは危険だ』という本能が働くに足るだけの物があるのではないでしょうか。
そこから『石像の正体が人間である』という可能性に思い至るかどうかは、登場人物によって変わりますけれど(笑)

この気付きのプロセスは、この作品では非常に丁寧に描写が為されていました。
多くの場合に於いて、こういう場面に直面した人物は自分も同様に石化されてしまいますが、その際に被害者に対する感情移入の度合いがやはり違ってきますので
こういう思考のプロセスは大なり小なり欲しい所です。

・石像と化すまでの時間

石像の群れが人間が恐ろしい呪いによって石化された人間だと知ったトト。
逃げ込んだ民家で横たわった姿勢で石化した女性を見つけるのですが、ここの描写がまた味わい深いんです。

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この人はここで何をしている所だったのだろう。誰のお母さんで、誰のお姉さんだったのだろう。
石と化す寸前の、最期の言葉は何だったのだろう。
(60頁)

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ある一時点の状態で身体が凝固し、一切の時間が停止した状態。
そうして単なるモノとなった姿が石化状態なのですが、当然の様に被害者達には『生きてきた時間』がそれぞれに存在します。
それは物語のメインキャラもサブキャラも、もっと言えばモブキャラにしても同じです。

アニメ等で時折見かける、モブキャラクターの大量石化。
画面を隅々までチェックして好みの女性像を見つけ、その造形を堪能される方は非常に多いと思いますが
モブキャラ一人一人の『生きていた時間』を空想してみるのも一興ではないでしょうか。
特に『石と化す寸前の、最期の言葉』なんて楽しいんじゃないかとも(笑)


●長くなりましたので

ボリュームが非常に大きな作品なだけに、案の定長くなってしまいましたので一度区切りに致しますね、
今回は被害者よりの内容に注目しましたので、次回は加害者側に注目してみたいと思います。
……勿論、石化経験者であるヨルダさんも忘れずにです(笑)

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  1. 2010/12/12(日) 22:10:36|
  2. 雑感(書籍)
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